壊れそうなほど胸が苦しくて
職場に戻ると、
時間も遅いからか、フロアには田中課長が1人だけ残っていた。
出張報告はナガセに任せて、
俺は溜まっていたメールBOXを確認する。
「・・・以上です。」
「ご苦労さん。
大城ゴムと石神工業兼任してて大丈夫か?」
「大城ゴムはほぼサクラにやらせてるので大丈夫です。例の新製品も55円で決着しましたし。」
「分かった。何かあったら俺か虎ちゃんに言ってちょうだい。」
「ありがとうございます。
お先に失礼します。」
「虎さん、お疲れ様です。」
「お疲れ。」
ナガセは出張報告を終えると、
荷物を持ってフロアをあとにした。