壊れそうなほど胸が苦しくて


<虎さんにだけ報告したいので、
会議室まで来て頂けますか?(._.)>


受け取ったLINEの通りにフロアを出て小会議室に入ると、

サクラがこちらに背を向けて窓の外を見ていた。



<来たよ。>


俺のメッセージと共にサクラのスマホが振動し、こちらを振り向く。



<お忙しいところごめんなさい(>_<)>


<どうした?>



『・・・・・』


対面する形で席に座ると、
少し潤んだ目で俺の事を見てくる。


口パクで“大丈夫だよ”と伝えた後、
ゆっくりとその指をスマホに向けた。



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