壊れそうなほど胸が苦しくて
――――――
田中課長から課員のみんなへ、
サクラの結婚と退職の連絡があったのはそれからしばらく経ってからだった。
サクラが持っている仕事は全てナガセが受け持ち、
サクラの最終出社日まで俺達は普段通り過ごす。
少し意外だったのが、北条がサクラにお祝いの品をあげていたことだった。
なんだかんだ言っても、
北条もサクラの事を、
“手に負えるけど可愛い後輩”
と思っていたようだ。
「お前も素直じゃないな。」と言ったら、
肩をパンチされたけど・・。