壊れそうなほど胸が苦しくて



田中課長は咳もしていなければ、
顔色も悪くない。


だけど、どうしてマスクをしているのか俺にはよく分かった。




「以上。じゃあ午後からもよろしく。」


話が終わり、みんなが自席へと戻る。


田中課長は俺を見ると“うん”と頷き、
またカバンを持ってどこかへ出掛けた。



・・・この人は、上司の鑑だな・・。





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