壊れそうなほど胸が苦しくて
ふぅ~。
田中課長との電話を終えると、
ナガセとサクラの方を向く。
「課長の許可も取れたから、
日曜日にやってみるよ。」
「俺も出勤させてくださいよ。」
<私もお願いします!>
「いや、気持ちはありがたいけど、
ここは田中課長と俺に任せて。」
ナガセとサクラは当然の反応を示すが、
これは譲れない。
もしも・・・設備を分解した結果・・。
ちゃんと正規部品が使われていた場合、
その場で石神工業に対して平謝りをしなければいけない。
謝るのは田中課長と俺で十分だ。
この提案をしたサクラと、
食ってかかったナガセには何言われるか分からないから、
そんな現場に2人を居合わせるわけにはいかない。