壊れそうなほど胸が苦しくて
「奴ら、どんな感じだった?」
《あの時は頭に血が上ってたから、
あんまり覚えてないです。
だけど、
“今後サクラに近づいたら次は殺す”
って言っておきました。》
「俺の知り合いに弁護士がいる。
もしこの件で今後何かあったらそいつを頼れ。
あとで連絡先をLINEしておくから。」
《・・・ありがとうございます。》
「会社には絶対言うなよ。
サクラにも、
“もう誰にも言わないように”
って釘はさしておいた。」
《はい。》
「それにしても・・。
事情も詳しく聞かず、
部屋に乗り込んですぐにボコしたのか?
今回はそれが正解だったけど、
危ない橋だったな。」
《・・・そこの部屋の扉を開けようとしたら、奴らの会話が聞こえてきたんですよ。
・・・それだけで十分でした。》
「そうか・・・。」