【BL】貴方を好きになっていいですか?
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僕と直貴の交際は、そう上手くいくものではなかった。
甘く考えていた訳では無いのだが、予想以上に困難なものだった。
まず第一に、僕はゲイではない。だから、この手の恋愛は苦手だった。
「あ、また彰さん負けた。本当に弱いですね」
「…次は勝つよ」
……ピローン…
「あ、負けた。…本当どんだけ弱いんスか」
僕たちの部屋に(というか僕の仕切り側に)置いてあるテレビで、僕と直貴はテレビゲームをしている。
戦闘ゲームなのだが、直貴が強すぎるため、僕は未だに完敗している。
「あー、疲れた!彰さんとやっても、全然対決にならないんだもん」
直貴は伸びをして、嫌味を言ってきた。
僕は顔を反らし、
「…だったら一緒にやろうなんて言わなければ良かっただろ」