【BL】貴方を好きになっていいですか?
名前を呼んであげると、彼は肩をビクッと動かした。
「…彰さんが…あんな事言うから…」
久しぶりに照れた直貴を見た気がする…
「直貴――」
ガラガラ…
僕が直貴の頬に触れようとした時、病室のドアが開いた。
「彰、まだ居たんだな。…って、直貴!身体を起こしていて大丈夫なのか!?」
お父さんだった。
「…彰さんが一晩中隣に居てくれたから、もうすっかり良くなりました」
直貴は微笑みながら言う。
お父さんは、優しい笑みを浮かべ、
「そうか。良かった。…彰、ちょっと話があるんだが…。少し時間良いか?」
直貴への労りの言葉と共に、僕を呼び出した。
「………っ」
僕は生唾を飲み込んで、病室を出ていこうとするお父さんの後を追った。