【BL】貴方を好きになっていいですか?



正午を少し過ぎた頃。

僕は直貴のベッド脇に居た。



「雨、降ってきましたね」


「あぁ」



窓の外はどしゃ降りだった。



「…傘、持ってます?」



不安げに見つめてくる直貴に、僕はカーテンを閉めながら、



「いや。まさか降るとは思わなかったから…。…まぁ、夜には止むだろ」



携帯の気象予報アプリを開いた。


直貴は僕が触っていた携帯を取り上げ、



「携帯ばっかり見てないで、もっと俺の事も見て下さいよ!」



叫んだ。



「……えと」



突然の発言に僕が戸惑っていると、



「雨なんかに負けませんから!」


「………え?」



意味が判らない言葉を発する直貴。


< 35 / 71 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop