【BL】貴方を好きになっていいですか?
「おかえりなさい。遅かったわね」
「あぁ…、ちょっと色々あって」
靴を脱ぎ、リビングへ向かう。
「あ、そういえばさっき社長から電話が入ったわよ」
「…?何か言ってた?」
僕がスーツを脱ぎながらお母さんの方を振り返ると、
「明日、残業してくれないかって言ってたわよ。…何かやらかしちゃったの?」
ニヤニヤしながら此方を見てくる。
「…身に覚えは無いけどな」
僕は一つため息をついて、部屋のある階段の方へと向かう。
「あ、ご飯用意してあるから」
「…有り難う。また後で食べるよ」
僕はそう言い残し、階段を上がって行った。