【BL】貴方を好きになっていいですか?



社長はそれだけ言うと、



「では、他の所も周りに言ってくるので」



と、僕に背を向けた。




………改まって、どんな話をするのだろう





接客中も僕の頭の中は、その事でいっぱいだった。




















そして閉店時間。



「お疲れ様でした~」


「お疲れ〜」



皆が荷物をまとめて帰っていくところを店先で見送り、僕は再び『関係者以外立ち入り禁止』の札が掛かったドアを開けた。

部屋は電気が点いていなく、暗い。

僕はドアの横にあるスイッチを押して電気を点けた。



――と、目の前に大きな人影が見えた。



「……社長?」



恐る恐る声を掛けてみると、大きな影は此方を振り返った。



「やぁ、九条くん。待っていたよ」


< 48 / 71 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop