【BL】貴方を好きになっていいですか?
直貴はふてくされたようにそう言うと、席を立ち、部屋へと戻って行った。
「…こらっ、直貴!……ごめんね、バカな弟で…。後のお肉は全部冷蔵庫に入れておくから…」
勝手に席を立ち、僕に暴言を吐いてきた直貴の事を怒り、お母さんは僕に笑顔を向け、残りのお肉料理達を冷蔵庫へと戻していった。
「……いえ、別に僕は」
…大丈夫。
そう言いたかったのだが、
「…このままだと、やっぱり彰に迷惑を掛けてしまうわよね…」
「……え?」
お母さんが申し訳なさそうな顔をしながら、お父さんに言った。
お父さんは一度こっちを見てから、
「いや、大丈夫だろ。彰は打たれ強いし」
と、笑みをこぼした。
「……そうかしら」
尚も心配そうにしているお母さんに、今度は僕の方から言うことにした。