【BL】貴方を好きになっていいですか?
社長室へは社長自らが僕を招き入れ、部屋の中央に置かれたソファーへと座らせてきた。
「まずは取り敢えず…、本社へようこそ、九条君!」
社長は声を大きくし、僕を握手で歓迎した。
「え…、あぁ。有り難うございます」
対応の仕方が判らない…。
僕はあまりこういうの慣れてないからなァ…
秘書が素早く胸元に抱えていた書類を此方に差し出し、
「此方が契約書です」
機械的な声で告げる。
僕は契約書を受け取り、内容を見た。
「今日から九条さんには各企業の総取締役を務めてもらいます」
秘書はにこりともせず、淡々と内容だけを告げる。
「…今日からって言われても……」
書類から目を離し、社長の方を見ると、社長は優しく笑んで、