【BL】貴方を好きになっていいですか?
直貴からの連絡はあれ以来来ていない。
………怒ってるのかな?
そう思い携帯電話を開いてみるものの、勇気が出せず中々自分からかけ直す事が出来ない。
電車から流れるように降り、改札を通ると間もなく自宅だ。
灯りが点いていた。
…まだ起きてたんだ
「ただいまー」
ドアを開けても返事は返ってこない。
……風呂かな?
…それとも寝てる?
靴を脱ぎ、リビングへ上がると―――
……パァァァンッ!!
「………ッ!?」
「「「おかえりなさい!!!」」」
クラッカーの激しい音と共に、お父さん、お母さん、直貴が声を揃えて此方を見てきた。
「えっ…、あっ…た、ただいま」
あまりにも急な出来事に僕は戸惑うばかりだ。