【BL】貴方を好きになっていいですか?
「……え?何してるの?」
僕の冷静な質問に対し、直貴は随分と慌てた口調で、
「いっ、いや何も。別にっ」
と言い、ベッドから降り、カーテンを捲ろうとしてきた。
僕は直貴の腕を掴み、直貴の動きを止めさせた。
「何も無い訳ないだろ。勝手に人のベッドの上でくつろいで…。…事情、話してもらおうか?」
僕が直貴を軽く睨むと、直貴は目を伏せた。
「………直貴」
名前を呼ぶと、肩がぴくり、と動く。
「黙っていたら何も判らないぞ」
僕が宥めながらも、追い討ちをかけるように言うと、遂に直貴が口を開いた。
「…判らないなら、その方が良いです。…彰さんは何も知らなくていい…」
「………っ!!」
…驚いた。第一声がそれだったから。
「…直貴、お前ケンカ売ってるのか?」