向日葵◇ひまわり
そしてもう一人…


《一面の向日葵畑…
うっすらと見える人影…

『ひまわり、ひまわり…
お日様みたいな笑顔が
大好きだよ
ひまわり…』

人影はスーっと
消えていった…》


「お兄ちゃん?」

嘉藤ひまわりは、
寝ながら声に出していたであろう言葉に
ハッとして目を開け
辺りを見渡した。

夢か…

フゥと安堵したように息を吐き、

そうだ、今日から
お兄ちゃんが通っていた高校での生活が始まるんだ。


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