向日葵◇ひまわり
タクは話を続けた。

「呪われた家って
言われているらしい…

兄貴が事故死して
直ぐ後に母親が自殺して
そして
父親は行方知れず…

そこの娘が家族を
呪い殺した
なんて噂まで
出ていたらしい。


あ、勿論その話してきた子には、しっかり口止めしておいたけど…

もし、洸がちゃんとした事知りたいなら
調べるよ?」


「嫌、…いい…。」

そう言った洸の顔から血の気が引き、下唇を強く噛み締め
固く握り締めた手は、
微かに震えていた。

< 59 / 212 >

この作品をシェア

pagetop