Blank Time
「私、あんまりこの名前好きじゃないんだよね。美しくもないのに、美しいなんて字が入っててさ。」
そう言って、彼女はコーヒーの入ったカップをテーブルに置いた。
「分かるよ。オレも政治にも興味ないのに、政治って書く名前だもんな。小学生の頃からずっと政治の話が出るとこっち見られてさ。しかもまさはるって、絶対福山って言われるからね。」
「それは大変だったね。はるくん。」
彼女は人生で初めて僕のまさはるという名前のはるの方のあだ名で呼んでくれる人だった。
今まで生きてきて、「せいじ」か「まーくん」がお決まりのあだ名だった僕にとってはとても新鮮で、今思えばこのあだ名を付けた彼女は少し変わっていたのかもしれない。
そう言って、彼女はコーヒーの入ったカップをテーブルに置いた。
「分かるよ。オレも政治にも興味ないのに、政治って書く名前だもんな。小学生の頃からずっと政治の話が出るとこっち見られてさ。しかもまさはるって、絶対福山って言われるからね。」
「それは大変だったね。はるくん。」
彼女は人生で初めて僕のまさはるという名前のはるの方のあだ名で呼んでくれる人だった。
今まで生きてきて、「せいじ」か「まーくん」がお決まりのあだ名だった僕にとってはとても新鮮で、今思えばこのあだ名を付けた彼女は少し変わっていたのかもしれない。