Blank Time
「すいませーん!寝坊しました!少し遅れます!!!」

頼みの綱である友人からの連絡が集合時間10分前に手元に届き、おいおいマジかよと思いながらも

「大丈夫だよ。気をつけて来てね。」

と大人の対応で返事をしたわけだが、内心不安でお腹が痛くなりそうだった。
むしろなってくれと思わなくもなかった。


「私はもう着いてます。」
すぐに彼女からも連絡があり、どうにもお腹が痛くなってる場合でもなくなった僕は一段、また一段とホームへと向かう階段をいつ止まってもおかしくないようなゼンマイ式のロボットのように、ゆっくりゆっくりと登るのだった。
< 6 / 7 >

この作品をシェア

pagetop