オレ、キューピッド

六条大輔

あれからオレの告白事件が噂になり笑い者になるのではと危惧していたが至って平穏な1日を過ごしていた。
勿論大輔は無言でボコボコと殴ったが。
理由の分からないであろう大輔は、もうゆうちゃんとは絶交なんだからぁっと泣きながら(全然泣いてない)走ってどっかに行ってしまった。

オレ アイツ ユルサナイ


伊藤さんはこういうことを言いふらすタイプではないだろうと思っていたが、B組の馴れ馴れしい謎の男はチャライ雰囲気で口も軽そうだったので意外だった。

『早くかえろーぜー』
『絶交はどうした』
『もうゆうちゃんったらぁ、なにプンプンしてんのぉ?そんなんじゃ伊藤さんにも嫌われちゃうぞ☆』

ボコ

『わ、ちょ、いてーって!』
『オレ オマエ コロス』
『なんでだよ!』

ボコボコと殴っていると教室の扉が開いた。

『なにしてんだー、早く帰れよー』
『ちっ、命拾いしたな』
『なんなのっ!ゆうちゃんコワイ』

教師のおかげで罪を犯さずにすんだことでオレと大輔の二人の人間が救われた。
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