獣な次期国王はウブな新妻を溺愛する
アメリは慌てて立ち上がるとスカートの土埃を払い、箒を拾い上げた。
カイルはアメリから顔を背けた姿勢のまま、動こうとしない。
「失礼いたします……」
挨拶を残して早々に中庭から退散しようとしたが、ふと思い直してカイルを振り返る。
「殿下。私は鎧兜を被っていないあなたの方が、好きでございます」
出しゃばったまねをし過ぎて、明日には死刑になるかもしれない。
そんなことを思いながら、アメリは居館へと続く回廊の方へと駆けて行った。
カイルはアメリから顔を背けた姿勢のまま、動こうとしない。
「失礼いたします……」
挨拶を残して早々に中庭から退散しようとしたが、ふと思い直してカイルを振り返る。
「殿下。私は鎧兜を被っていないあなたの方が、好きでございます」
出しゃばったまねをし過ぎて、明日には死刑になるかもしれない。
そんなことを思いながら、アメリは居館へと続く回廊の方へと駆けて行った。