獣な次期国王はウブな新妻を溺愛する
その日から、カイルはアメリが朝食を食べに食堂に行く度に姿を現すようになった。
とはいえ、一緒に食事を食べても、会話を交わすのは挨拶の時だけだ。
それも、アメリが一方的に声をかけるだけで、カイルは「ああ」としか答えない。
だが無言の重苦しい空気に慣れてくると、アメリは少しだけ朝食が楽しみになっていた。
同じ空間にいて、同じものを食べる。そんな単純なことが、こんなにも大事なことだとは思わなかった。
たとえ悪魔と呼ばれ畏怖されていようと、カイルに対して親近感が芽生える。
(殿下も、私に近づこうとしてくださっているのかしら……)
朝食の時間が重なるのが偶然ではないと気づいた頃から、アメリはそう意識するようになった。
それに、朝食時カイルは鎧兜を外している。もしかしたら、鎧兜を被っていない方が好きだとアメリが伝えたからかもしれない。
だが、カイルはアメリといる時いつも不機嫌そうだし、アメリを視界に入れようともしない。
だから、アメリはカイルにどう接していいのか分からない。
とはいえ、一緒に食事を食べても、会話を交わすのは挨拶の時だけだ。
それも、アメリが一方的に声をかけるだけで、カイルは「ああ」としか答えない。
だが無言の重苦しい空気に慣れてくると、アメリは少しだけ朝食が楽しみになっていた。
同じ空間にいて、同じものを食べる。そんな単純なことが、こんなにも大事なことだとは思わなかった。
たとえ悪魔と呼ばれ畏怖されていようと、カイルに対して親近感が芽生える。
(殿下も、私に近づこうとしてくださっているのかしら……)
朝食の時間が重なるのが偶然ではないと気づいた頃から、アメリはそう意識するようになった。
それに、朝食時カイルは鎧兜を外している。もしかしたら、鎧兜を被っていない方が好きだとアメリが伝えたからかもしれない。
だが、カイルはアメリといる時いつも不機嫌そうだし、アメリを視界に入れようともしない。
だから、アメリはカイルにどう接していいのか分からない。