君と僕しか知らない話
2
北海道では珍しく
雪の少ない2月だった。

当時小学生だった僕は
今まで見たことのない景色を見た。

どんな景色だったかは覚えていない。
小学生の頃なんて
はるか昔の話なのだから。

ただ、それは見たことのない景色だということ。
それだけは確信的であり、疑う余地のない記憶なのだ。
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