恋と、キスと、煙草の香り。
夢から醒めるとき
颯さんの言葉が途切れて、いきなり部屋の天井が目の前にひらける。
突然の出来事で何が起こったのかしばらく把握できずにいた。
ゆっくりと右側を見ると、颯さんが床に倒れこんでいた。
「え…颯さん…?」
何?
一体何が起こったの?
事態を把握できずに混乱する私に手が差しのべられた。
「大丈夫か?」
いるはずのない人物の声に驚いて床から起き上がる。