Dolphin Princess
「康太ッ!
落ち着いて。
これに捕まって!」

琉華は、浮輪を投げたが、康太はもう認識できていないようだった。


もう、どうすればいいのよ。

この流れの速さでパニック状態の人を助けることは、ライセンスを持った大人でも危険である。


でも、琉華はとにかく康太を助けようという気持ちしかなかった。

康太の後ろに回り、脇に手をいれた。

急にさわられたため、康太は暴れる。

「康太、ぐっ――私だよ。
―――大丈夫だから」

琉華も沢山の水を飲んでいた。

しかし、必死に康太を引っ張って泳ぎ、岸まで引き揚げた。。
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