歪んだ愛の物語
「凛の弟くんかあー。だけど…だから!納得した。」
「え、なになにどういうこた!?」
咲の言葉を聞いて、わたしは首を傾げるも、ふたりはうんうんと頷いていた。
わけがわかっていないのわたしだけ!?
やだアウェイー。
「だって凛!なんか恋に奥手って感じじゃん!」
「なにそれ!どう言う意味!?わたし、恋してるよ?」
「うん。凛が水坂先輩のことを好きなのは知ってるよ?うるさいぐらいに話してるもん。」
「あっはい。」
「でもなんか、一線引いてる気がしたの。好き好き大好きーっていってる割には、アイドルみたいに扱ってる気がきて。」
「んー?どういうことだー?」
再び首をかしげるわたしに対して、咲は「さあねえ」とはぐらかす。
ここまでいっておいて、最後まで言わないのはずるいなあ………。
わたしは机の上に顎を乗せて、みんなを上から見る。
「でも、凛はちゃんと、先輩のことを好きなんだよね?」
「もちろんだよ!?なんなら今すぐに先輩の魅力を語っちゃう?」
「「「まじでやめて。」」」
「ウィッス。」
でも確かに、わたしはそういうことに関しては、怖いのかもしれない。
みんなの言葉に、少し過去のことを思い出す。
いくら信用してるからって、ここまで言ったら引かれちゃうかな?
でもわたしは、大好きな親友たちに聞いてほしいことがあった。
息を飲んで、口を開いた。
「あのね実は、わたしの初恋、幼稚園のときなんだけどね。」
「うん?どうしたの?」
「なんか、聞いて欲しくて。」
「初恋が幼稚園とは、マセてますなぁ。」
「みんなほとんどそうでしょー?…まあそれで…あんまり覚えてないんだけど、好きって伝えたら、両思いだったんだよね。」
「あらあら。最近の子は進んでますわねえ。」
「こら詩奈!茶化さないの!……凛、無理しないでいいんだからね?」
「ありがとう、咲。」
咲がわたしの右手に、自分の手を重ねてくれる。
暖かい体温に、とても安心した。
ひとつ深呼吸して、わたしはみんなの目を見た。
「その子、数時間後、トラックに…轢かれたの。」
「え………っ?」
一瞬空気が、止まったような気がした。
一度あげた顔を、もう一度下げる。
だめだっ、いざとなったら反応を見るのが怖い。
だけど、一度言ってしまったので全部話してしまおうと、再び口を開く。
「でもそれだけじゃないの。そのあと、小学校に上がってからもそれは続いて、わたしの好きな人はみんな、病気や事故、通り魔で、亡くなったって…………!!」
言い終わった時に気づく。全身の震えが止まらない。
そんな中、凛、とわたしを呼ぶ声がした。
顔を上げると、咲が心配そうに顔を覗き込んでいた。
「咲?」
「辛ったわね。」
「そんな過去があったなんて、詩奈!知らなかったよ!これからは全部話してね!!」
「ごめんね詩奈。ありがとう。」
咲は、「これからは思いつめないようにね。」と、背中をさすってくれた。
そんな行動に、またもわたしの記憶は蘇る。
その記憶に思わず笑ってしまうと、奈美が不思議そうな顔で尋ねてくる。
「どうしたの?凛。」
「ううん。ちょっと思い出したんだ。そう言えばわたしが怖がったときは、弟もこうしてくれてたなあーって。」
「優しいのね。」
「うん!すっごくね!」
「その弟くんの名前、なんて言うの?」
「名前………。弟の名前は、
___________理央。
って言うの。」
すると奈美がくすりと笑った。
どうかしたの?と聞いたら、「女の子みたいね。」というから、「まあね。」と返した。
確かに女の子みたいな子。
外見も、華奢な美少年って感じで本当に双子が何度が疑ったこともあったりする。
でも、わたしが困ったら、いつも助けてくれた。
わたしにとっては王子様のような人。
だけどいまは、理央と会うのは年に一回のお互いの誕生日と決まっている。
その日にプレゼントを交換し合うのだ。
理央のことを人に話したのは久しぶりだな。
でも、理央のことを考えていたからかな?
「久しぶりに会いたいよ……………理央。」
「え、なになにどういうこた!?」
咲の言葉を聞いて、わたしは首を傾げるも、ふたりはうんうんと頷いていた。
わけがわかっていないのわたしだけ!?
やだアウェイー。
「だって凛!なんか恋に奥手って感じじゃん!」
「なにそれ!どう言う意味!?わたし、恋してるよ?」
「うん。凛が水坂先輩のことを好きなのは知ってるよ?うるさいぐらいに話してるもん。」
「あっはい。」
「でもなんか、一線引いてる気がしたの。好き好き大好きーっていってる割には、アイドルみたいに扱ってる気がきて。」
「んー?どういうことだー?」
再び首をかしげるわたしに対して、咲は「さあねえ」とはぐらかす。
ここまでいっておいて、最後まで言わないのはずるいなあ………。
わたしは机の上に顎を乗せて、みんなを上から見る。
「でも、凛はちゃんと、先輩のことを好きなんだよね?」
「もちろんだよ!?なんなら今すぐに先輩の魅力を語っちゃう?」
「「「まじでやめて。」」」
「ウィッス。」
でも確かに、わたしはそういうことに関しては、怖いのかもしれない。
みんなの言葉に、少し過去のことを思い出す。
いくら信用してるからって、ここまで言ったら引かれちゃうかな?
でもわたしは、大好きな親友たちに聞いてほしいことがあった。
息を飲んで、口を開いた。
「あのね実は、わたしの初恋、幼稚園のときなんだけどね。」
「うん?どうしたの?」
「なんか、聞いて欲しくて。」
「初恋が幼稚園とは、マセてますなぁ。」
「みんなほとんどそうでしょー?…まあそれで…あんまり覚えてないんだけど、好きって伝えたら、両思いだったんだよね。」
「あらあら。最近の子は進んでますわねえ。」
「こら詩奈!茶化さないの!……凛、無理しないでいいんだからね?」
「ありがとう、咲。」
咲がわたしの右手に、自分の手を重ねてくれる。
暖かい体温に、とても安心した。
ひとつ深呼吸して、わたしはみんなの目を見た。
「その子、数時間後、トラックに…轢かれたの。」
「え………っ?」
一瞬空気が、止まったような気がした。
一度あげた顔を、もう一度下げる。
だめだっ、いざとなったら反応を見るのが怖い。
だけど、一度言ってしまったので全部話してしまおうと、再び口を開く。
「でもそれだけじゃないの。そのあと、小学校に上がってからもそれは続いて、わたしの好きな人はみんな、病気や事故、通り魔で、亡くなったって…………!!」
言い終わった時に気づく。全身の震えが止まらない。
そんな中、凛、とわたしを呼ぶ声がした。
顔を上げると、咲が心配そうに顔を覗き込んでいた。
「咲?」
「辛ったわね。」
「そんな過去があったなんて、詩奈!知らなかったよ!これからは全部話してね!!」
「ごめんね詩奈。ありがとう。」
咲は、「これからは思いつめないようにね。」と、背中をさすってくれた。
そんな行動に、またもわたしの記憶は蘇る。
その記憶に思わず笑ってしまうと、奈美が不思議そうな顔で尋ねてくる。
「どうしたの?凛。」
「ううん。ちょっと思い出したんだ。そう言えばわたしが怖がったときは、弟もこうしてくれてたなあーって。」
「優しいのね。」
「うん!すっごくね!」
「その弟くんの名前、なんて言うの?」
「名前………。弟の名前は、
___________理央。
って言うの。」
すると奈美がくすりと笑った。
どうかしたの?と聞いたら、「女の子みたいね。」というから、「まあね。」と返した。
確かに女の子みたいな子。
外見も、華奢な美少年って感じで本当に双子が何度が疑ったこともあったりする。
でも、わたしが困ったら、いつも助けてくれた。
わたしにとっては王子様のような人。
だけどいまは、理央と会うのは年に一回のお互いの誕生日と決まっている。
その日にプレゼントを交換し合うのだ。
理央のことを人に話したのは久しぶりだな。
でも、理央のことを考えていたからかな?
「久しぶりに会いたいよ……………理央。」