【短】世界は君色に変わってく
先輩と、会話。
先輩と、会話。
先輩と、会話…。
あぁ。
考えただけで、無理。
そんなことになったら、きっと私は爆発して、死んでしまいそうだ…。
なのに、彩美はそんな私の気持ちなんて気にも止めずに、話を進めてくる。
「言葉が無理なら、手紙!手紙でいいじゃん!アンナ手紙書くの好きじゃん!ね?」
「…う、うん…」
そして、やってきた…翌朝。
私は、地元のバス停でバスを待ちながら、こんなにも太陽ってもんが眩しいものなのか…と空を見上げた。
なんせ、昨日は勉強でもこんなに集中したことがないというくらい、便せんの前で固まっていた。
そして格闘すること何時間…。
まず、宛名。
直江先輩へ、か…それともあだ名を知っているから…めぐみ先輩へ…か。
いや、それもどうなの?
初めての手紙って、今までどんな風に書いてたんだろう?
ラブレターなんて初めてだから、私は最初からつまずいていた。
それで、結局寝たのは朝方の3時頃。
そんな短時間の睡眠の中でも、手紙を延々と書く夢を見てしまい、全然寝た気がせずに、今に至る。