【短】世界は君色に変わってく

そして、放課後。

彩美は急に呼び出された委員会に、プンプン肩を怒らせて出て行った。
私は、その様子に苦笑いをしてから、そのまま部活に参加すべく部室を目指す。
私が入部したのは、演劇部。
部活動紹介…大学で言うサークル勧誘?みたいなので、即興で見せてくれた千波先輩のパントマイムが凄く綺麗で、私はそれに魅せられ、入部を決意した。
だから、先輩とこうして仲良く出来てとっても嬉しい。

なので、ここは一つ…無理なのを承知で、先輩にお強請りをしてみようかと思う。



「千波先輩!千波先輩!あの…お願いがあるんですけど…」

「…ははーん?もしかしてめぐみくんの写真隠し撮り?」

「え?!なんで分かったんですか?」

「ぷっ…そんなの、アンナの考えることなんか全部お見通しだよー」


くすくすと笑う千波先輩は、とても楽しそうだ。


「そうだなぁ…じゃあ、今日の練習で、第一幕の動き覚えられたら、撮ってきてあげる」

「ええ?!そんなー…一幕って…結構ありますよねー?」

「めぐみくんの写真」

「ううう。頑張ります…」


そんなこんなで、結局動きを覚えるまでに相当な時間が掛かって、昨日から今朝に掛けの一連の出来事も手伝い、私の頭の中はパンク寸前だった。

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