【短】世界は君色に変わってく
「んもー!めぐみ先輩早く帰ってきてー!このままじゃ、アンナの貞操の危機」
「ちょ…貞操とかは良く分かんないけどさ…。あー…先輩がいないと、こんなに心細いのかと思うと、ほんと…恋しくなる…」
「…ふぅん?」
「な、なに?」
「いやいや。アンナ、ちゃんと恋してるなーって、お姉さんはそう思ったのだよ」
「お姉さんて。一ヶ月しか違わないじゃん!」
そんな会話をした後、お互い見つめ合って、何方からともなくプッと吹き出した。
流石に持つべきものは親友。
彩美出会うことが出来て、本当に良かった。
「それにしてもさぁ?めぐみ先輩…お土産何買ってくると思う?」
「んー?そうだなぁ…あんまり高いものだとどう反応していいか困るよね…」
「そう?アンナなら、笑顔でありがとうございます!って言っときゃ大丈夫だと思う」
「な、なんで?!」
「んー…なんとなく?」
「なんとなくって…おいおい」
帰り道は、そんな話で大いに盛り上がった。
何だかんだ言って、実は私もその辺とっても楽しみなんだけれど、それを全面に出すことは憚れたから、彩美の発言に呆れた顔をしただでその会話を終わりにした。