【短】世界は君色に変わってく
その後、私は一体午前中をどう過ごしたんだろうか?
全く、記憶にないし、心はどこかにトリップしてしまってた。
挙句。
「アンナ?アーンナ?、ちょい、大丈夫?そんなんで1人で先輩と話出来んの?」
「……え?」
「だーめだこりゃ」
「あゆ、今のアンナに何言っても駄目だと思う」
普段、ぽーっとしているはなにまで、そんな風に言われる始末…。
本当に、口から心臓が飛び出しそうとはよく言ったもんだ。
今まさに私の口からはドクドクしてる心臓が出てきそうで、何度も何度も、制服の胸の辺りを撫でる。
それでも治まることのない鼓動。
「はぁ…もう、あかん」
「なんで、関西弁?」
「突っ込まんといて」
ドキドキが、ドクドクとなって、それが最速でドッドッドッとこれ以上ないほどのピークになった時。