【短】世界は君色に変わってく

「…?」

「本多、別に2年からでもいいんじゃないの?自己紹介」

「うーん?」

「俺は、直江恵太、あだ名はめぐみ。大体はめぐみくんって呼ばれてます。で、俺は生徒会役員じゃなくて、その代理ね」

「おい、めぐみ。一応もうすぐ会長就任する俺を差し置いて、先に話し進めるなよな〜?…ま、いいや。俺は本多崇志です。今はまだ副会長です」


直江先輩の澄んだ声は、とても凛々しかった。
私は、その時直江先輩が、困った顔をした私を見逃さずに、助けてくれたんだと思い、自分の自己紹介でも隠さずに「代理です」と説明することが出来たんだ。


そこから、なんとなく…本当に、なんとなくだけど、胸の中に生まれた小さな光。
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