クールなサイボーグ部長の素顔
「えぇ!なんで?!」

立てないことに驚き声が大きくなってしまうと

「それは、俺のせいだろうな。だから運ぶって言ったんだ」

そういう顔は、なんだかとってもスッキリしてる。

「立てないほどって…」

思わず、少し咎めるように言ってしまうと

「仕方ないだろう?俺はずっと片思いしてた相手が目の前にいて何もしないほど紳士では居られない。俺も男だから」

そう言った課長はにこやかな中にものすごい色気を漂わせた。
それは、昨夜の関係の中でも見せていた男の人の顔で、私はドキッとした。
綺麗な顔した課長に色気まで出されたら、私にはどうすることも出来ない。

だから、昨日も抗うことなく流されたのかなとチラッと思いつつ、イヤイヤ、流されるなよ、私!!とセルフ突っ込み状態。
やはり、思考はとっちらかったままだ。
冷静さは戻りそうにない。

そんな考えてる間にヒョイっと抱き抱えられてしまった。
その体勢から、慌てて今日の首に腕を回す。

「ほら、立てないし、力も入らないんだろう?綺麗にしてやるから」

その言葉と笑みに、嫌な予感がした。

「一人で!一人で入れるから!!」

この私の主張は虚しくも流されて、綺麗にされるために連れられたにも関わらず、再び課長に美味しく頂かれてしまったのは言うまでもない。

< 14 / 72 >

この作品をシェア

pagetop