クールなサイボーグ部長の素顔
思わず、文句を垂れると

「すまん。でも、どうしてもここに連れてきたかったんだ。ご飯は美味しいし、なにより俺が千波を紹介したかったから」
「だって、まだ付き合ってるわけでもないのに…」

そう言うと

「なんだ、和臣。まだこの子と付き合えてなかったのか?」

少し呆れたように言う叔父様に

「どうせ、まだまだヘタレてたんでしょ」

サックリと言う叔母様。

「告白はしたけど、返事待ちだな。でも断られないように最大限努力するさ。俺は千波としか結婚したいと思えないからな」

また、サラっと凄いことを平気で言ってるよ?!
なんで、こうなのかな。
ドキッとさせるし、こっちの心臓止める気なの?

「俺は、伊月と出会った頃から好きで、今もその気持ちは変わらない。だから、お前が俺のところに来るまで諦める気は無いし、そもそも捕まえたら離す気もない」

そう、断言してくる声は真剣で、その瞳は私への気持ちを隠さずに訴えてくる。

「好きになれるか、そんなの分かりません。ついこないだ振られて、すぐすぐ切り替えられるほど私は器用じゃない…」
「知ってる。だから気長に行くさ。でも、俺は本気だからここに連れて来た。それは分かってて欲しい」
「分かりました」

そう答えた。
実際ドキドキしたり、落ち着かなかったり。
これは時間の問題な気もする。



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