クールなサイボーグ部長の素顔
そうして聞くと、木島部長、同じ部内の私とお付き合い!
お付き合い所か結婚だ!とかなってるらしい。

まぁ、間違ってないけども。

「これから、大変よ!」

と言う美咲に同調するように頷く山野辺さん。

「なにが?」

そう聞き返そうとした矢先

「ちょっと、伊月さん。小耳に挟んだお話について聞きたいんだけど、良いかしら?」

と来たのは私より上で、和臣さんよりは数期下の総務のお姉様軍団。
このメンバーはサイボーグ部長のファンメンバーである。
うわー、めんどくさいと言うのがありありと私の顔に出たのか、向かいで美咲が吹き出した。

「美咲、汚い」

そう言って台布巾を渡して、私は総務の軍団に向き直り一言告げた。

「全く良くないので、聞きたいことはサイボーグ部長本人に聞いてください。私は一切答えません」

そう、サラっとさも当たり前のように言えば。
そんな返しをされるとは思ってなかったのだろう、お姉様軍団が驚き固まっている。

「そもそも、この噂の現況というか原因ってうちの部長ですよね?なぜ、本人に聞かずに噂相手にされた私に聞きに来るんです?問い質したい内容なら本人捕まえて聞くのが一番ですよね?私に聞かないで下さい」

スパッと言い切ってやると

「そうよねぇ、これ今日笑顔で会話してたから起きた事でしょ?本人捕まえて聞くのが一番だと私も思うわ」

とここで一番の先輩の山野辺さんまで私の援護射撃を出せばお姉様軍団は何も言えずにすごすごと下がっていった。

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