ー 君の落とし物は空へ続いてる ー
ーーーーーー


「透!!」


私は、先輩を透と呼び捨てする仲になった。



「椎名、どうした?寂しかった?」



「うん、会いたくて急いで来たんだよ」



私達は、公認のカップルで。


いずれ、結婚するんじゃないか、とも噂されているぐらいだった。



これは、私が2年生。


彼が3年生の頃の話。



そして、透は私より早く卒業した。




透とは、同棲していた。



だから、寂しくなんてない。


学校から帰れば貴方がいる。


寂しくないよ。


そして、卒業間近に控えた12月24日。



街は、イブを迎えていた。



< 43 / 85 >

この作品をシェア

pagetop