ー 君の落とし物は空へ続いてる ー
「ねえ、透。


歩は、一人で歩いていけるかな?


これから先、歩は自分の足で歩いていけるかな?


歩のこれからが見たかったな」



独り言のような呟き。



まるで、別れの挨拶みたいに。


「何言ってるんだよ‼」

やばい、思わず出してしまった言葉。



だけど良く考えたら俺は霊で、見れるわけ……。




「歩夢が見えるって私は、長生き出来ないかもね」


なんでーーー?



椎名は確かに僕を見てる。



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