ー 君の落とし物は空へ続いてる ー
見えなくなるぐらい高いとこに、私は、いる。



そんな高いとこに、私は、来てしまった。


もう、後戻りは出来ない。


「空ってこんなに綺麗なんだ………」



ただ、呟いただけ。


誰に聞かせるわけでもない呟きにーー



「ずっとこの綺麗な景色見ながら
椎名を待ってたよ」



答えたのは、歩夢だった。



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