レヴィオルストーリー2
「だ、誰っ…?!」
後ろからかなりキツく腕を回されて動けない。
少し首を回すと、ふわっと香水の香りがした。
この香水は───
「アレン?」
そう、アレン。
香水はレイが彼の誕生日にあげたもの。
「アレン、何?キツいわ、離して」
優しく言うと、アレンは余計にレイを抱き締めた。
曖昧な色の髪が、レイの後ろの首をくすぐる。
「…アレン?どうしたの…??」
しばらくして、アレンはやっと力を緩めた。
「…ごめん」
「えぇ…。でも…本当にどうしたの?」
アレンの様子に何かあったのだとレイは直感した。
「…何でもない」
「嘘言わないで」
レイはアレンを見上げる形で少し睨んでみた。
アレンはそれを見て逆に癒される。