レヴィオルストーリー2
「ふぁ…」
欠伸を手で隠したアレンにレイは微笑んだ。
「朝ごはん食べたら、散歩行きましょ!」
「うん」
アレンも微笑み、着替えると言って部屋の奥に消えた。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「…ほら、桜!綺麗よね!」
「うん」
城の庭園を散歩しながら、二人は桜を見ていた。
ちょうど満開の季節で、ひらひらと花びらが舞っている。
「ほんとだな…散歩したらすっきりする」
「でしょう?」
ふふ、と笑ってレイは握った手を見る。
また嬉しそうに笑った。
「今度はあっち行きましょ…あら?」
「ん?」
立ち止まったレイが見た方向をアレンも見た。
一際綺麗な大きな桜の下に、何かがいる。
「何かしら」
首を傾げるレイ。
そのレイの手を振りほどいて、アレンは「見てくる」と言うとその大木に向かって歩き出した。
「あ、待って。私も」
それをレイは追いかける。