レヴィオルストーリー2
「…紙、踏んで行くわよ?」
そう一言断りを入れてから、レイは執務机に向かった。
見たところ執務はほとんど終わっている。
徐に手紙を一枚拾い上げ、レイは目を見開いた。
【ウィスカ=ブロドニス様へ
ナティア=アーシアより】
「…ナティア=アーシア…??」
「…母さんの旧姓。本当はナティア=アーシア=ブロドニスだから…。」
まだブロドニスの姓がついていないと言うことは、結婚する前の手紙だと言うことだろう。
レイは他の手紙も一枚一枚封筒の名前を見ていった。
途中からは差出人がナティア=アーシア=ブロドニスになり、封筒の中が分厚かったりするのが出てきた。