レヴィオルストーリー2

「じゃあ…、カルアシティで街長さんに会ったときのも…?」

「たぶん。あれは、アレンの冷たい怒りがそうさせたのよ。」


アレンの故郷、カルアシティの元街長ルナス。

彼と一騒動起こしたとき、室温が急に氷点下まで下がった。


それも、アレンの魔力の暴走。



「でも、あの程度なら大丈夫そうじゃない?」

レイはイルに安心したような笑顔を向けた。

しかしイルは厳しい顔だ。



「あんなの本当の暴走に比べたら赤ちゃんみたいなもんよ。だって、暴走したら魔力が尽きるまでひたすら暴れるって聞いたもの。」

「………………。」


レイは自分の甘さを実感した。

それと同時に不安が押し寄せる。


「それって…。」


「…もしアレンの魔力が暴走して尽きたら、アレンはたぶん…。

あんなに強い魔力だもん。全部使い果たしたら身体がもたないわ…。」



イルのあの深刻な表情に納得した瞬間だった。

レイは真っ青になる。



< 131 / 861 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop