レヴィオルストーリー2
「じゃあ…、カルアシティで街長さんに会ったときのも…?」
「たぶん。あれは、アレンの冷たい怒りがそうさせたのよ。」
アレンの故郷、カルアシティの元街長ルナス。
彼と一騒動起こしたとき、室温が急に氷点下まで下がった。
それも、アレンの魔力の暴走。
「でも、あの程度なら大丈夫そうじゃない?」
レイはイルに安心したような笑顔を向けた。
しかしイルは厳しい顔だ。
「あんなの本当の暴走に比べたら赤ちゃんみたいなもんよ。だって、暴走したら魔力が尽きるまでひたすら暴れるって聞いたもの。」
「………………。」
レイは自分の甘さを実感した。
それと同時に不安が押し寄せる。
「それって…。」
「…もしアレンの魔力が暴走して尽きたら、アレンはたぶん…。
あんなに強い魔力だもん。全部使い果たしたら身体がもたないわ…。」
イルのあの深刻な表情に納得した瞬間だった。
レイは真っ青になる。