レヴィオルストーリー2

 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

二人は男の子を空き部屋に運んだ。


騒がれても困るし、ちょうどベッドがあったからだ。


ふかふかのベッドに横たわらせ、改めて見てみる。



「…水色の髪…ってことは…」

「何か思い当たるものがあるの?」


アレンはレイの問いには答えずに、男の子の髪を掻き分けて耳を確認した。



その耳は───先が尖っている。



「やっぱり。エルフ、だ」


アレンが険しい顔つきで呟くと、レイは首を傾げた。



「エルフ?レヴィオルにエルフはいないんじゃ…」

「あぁ。隣国にはいるけど…。それにエルフは絶滅危惧種だから、隣国では厳重に保護されてる筈。」

「詳しいのね」


レイがビックリしてそう言うとアレンは少し笑った。


「隣国との国交とかで調べたんだ」


そしてまた男の子に視線を戻す。


レイはその横顔を見ながら、アレンは勇者なんだと改めて実感させられた。



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