レヴィオルストーリー2
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二人は男の子を空き部屋に運んだ。
騒がれても困るし、ちょうどベッドがあったからだ。
ふかふかのベッドに横たわらせ、改めて見てみる。
「…水色の髪…ってことは…」
「何か思い当たるものがあるの?」
アレンはレイの問いには答えずに、男の子の髪を掻き分けて耳を確認した。
その耳は───先が尖っている。
「やっぱり。エルフ、だ」
アレンが険しい顔つきで呟くと、レイは首を傾げた。
「エルフ?レヴィオルにエルフはいないんじゃ…」
「あぁ。隣国にはいるけど…。それにエルフは絶滅危惧種だから、隣国では厳重に保護されてる筈。」
「詳しいのね」
レイがビックリしてそう言うとアレンは少し笑った。
「隣国との国交とかで調べたんだ」
そしてまた男の子に視線を戻す。
レイはその横顔を見ながら、アレンは勇者なんだと改めて実感させられた。