レヴィオルストーリー2

しばらくしてレイを離したアレンは魔力を解放し、花を創った。


枯れない美しい花。



今度はいつ来れるかわからないから、そうしたらしい。




花を虹色の石の欠片の横に供えた二人は、無言でそれぞれ手を合わせる。







(…母さん。母さんが言ってた彼女って、レイだろ。わかってたんだろ?)



心の中で母に語りかけたアレンは柔らかい笑みを口元に浮かべていた。




(俺、父さんみたいな強くて優しい立派な人になってみせるから。勇者として、国と大切な人たち護るから。

母さんはそっちで、父さんと仲良く見ててよ。)



手紙を見た昨日新たに決意したこと。



もう、誰かが傷つくのは嫌だから。


誰も失いたくないから。




隣の一番大切な存在も、嫌いだったこの街も、全て護ってみせる。





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