レヴィオルストーリー2
流れるように、耳に届くメロディー。
オルゴールのように可愛らしく綺麗な歌声。
………あれ?
母さんの声じゃない…???
夢の中でアレンはふと歌声が変わったことに気が付いた。
この、声。
可愛らしく、綺麗で…
愛らしい、彼女の…
…………レイ、の声?
アレンは短い夢から醒めた。
醒めたのに、歌はまだ聴こえる。
ゆっくり瞼をあげて、眩しい太陽に目を逸らした。
逸らした先の視界には、膝を抱えて座るレイ。
彼女はアレンの思い出の曲───ナティアの子守唄を歌っていた。
「…え?」
何で、レイが??
母さんの出身は少なくともレヴィオル国ではない。
今まで誰も知らなかったその歌を、レイが歌っている。