レヴィオルストーリー2

歌を聴きながらも、アレンは何かがひっかかっていた。

そして、その原因に気付いてまたハッとする。



「…待てよ、レイ。お前何でルルアンの故郷がリシェラルクだって知ってんだ??」



そう、それが気になった。


ルルアンは誰にも、どこから来たのか、親はどうしてるのか、言っていないのだ。

それなのにレイは知っている。


レイは少し驚いたように瞬きした後、アレンに笑顔を見せた。


「ルルアンを見つけたときのアレンの話聞いて、私もエルフについて調べてみたの。エルフってリシェラルク皇国にしかいないんですってね。」

「…あ、そっか。調べたのか。」


ルルアンがレイだけには話したというのを密かに期待していたアレンはちょっと残念そうに言った。

レイは気が付いていない様子で、立ち上がり服をはたくと丘に咲いた花を見て駆け寄る。



アレンはその様子を目で追いながら、考えに耽っていた。



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