レヴィオルストーリー2
『そうよ、私よ…。』
確かに、母の声がする。
でも、部屋には誰もいない。
アレンは奥の方のもう一つの自分の部屋の扉を見た。
「…母さん?奥にいるのか?」
『いいえ、声だけしか許してもらえなかったの。いい、アレン。よく聞いてね。大事なことよ。』
(声だけ?)
首を捻るアレンだったが前に一度しか逢えないと言っていたのを思い出した。
「…何、母さん?」
声だけでも来たということは相当大事なことなのだろう。
アレンはちょっと緊張しながら耳を傾けた。
『うん…、あのねアレン。貴方の魔力についてなんだけど…、あれは今後一切使っちゃ駄目よ。ずっと封印してなさい。』
「…え?」
予想外な言葉にアレンは目を白黒させた。