レヴィオルストーリー2
「すみません失礼します…ん?レイ様、その子は…?」
扉を閉めたマケドニスは首を傾げてルルアンを見た。
「あぁ、庭園にいたのよ。遠くから来たって…。アレンがとりあえず城に連れ帰ろうって言うから一緒に来たんだけど…」
抱きつくルルアンを宥めながらレイが言うと、マケドニスはソファーのアレンに顔を向けた。
「そうですか。ですがアレン様、もうすぐ視察の時間ですよ?」
「視察?どこ行くのアレン」
レイもアレンに聞く。
が、アレンは黙ったまま返事をしなかった。
「アレン?」
レイが名前を呼んでも顔を上げない。
「…まさか…」
ルルアンからするりと離れたレイはソファーに近づくと、アレンの隣に座って顔を覗き込んだ。
「レイ様…?」
不思議そうに見るマケドニスにしーっと注意して、レイはアレンをつついてみた。
するとアレンはぱたりとソファーに倒れる。
「…寝てるわ」
レイは眠るアレンをジッと見つめながら、静かに呟いた。