レヴィオルストーリー2
「………」
ルルアンもマケドニスも黙ってしまった。
やがてマケドニスが遠慮がちに口を開く。
「……お疲れなのでしょうか」
「たぶん…」
そう言ってから、レイは心を鬼にして穏やかに眠るアレンを起こしにかかった。
「アレン」
ぺちぺちと頬を叩く。
アレンは少し嫌そうに顔をしかめると、もそもそと動いて顔を背けた。
「…………」
(かわいい…。)
なんて思ってる場合じゃなくて。
レイは心の中で一人自分にツッコミを入れるとアレンの肩を揺すった。
「アレンってば。仕事よ?」
「んん…」
「アレン様、今日はパルス村に視察でしょう。起きて下さい」
マケドニスも加わり、アレンに言う。
その言葉にアレンはやっと目を開いた。
「……視察?」
「はい。今からですよ」
「…ん」
適当に返事をして、起き上がる。
レイが自分を見つめているのに気が付いて首を傾げた。