レヴィオルストーリー2
「………うん」
不安そうなアレンの声にレイは悲しそうな顔をした。
大丈夫だと言ったところでレイにはどうにも出来ないのだ。
「ねぇ、クナル。治癒魔法って効かないの?」
さっきまさにそれをしようとしていたイルは、クナルに聞いてみた。
「わからないわ。何せ魔法のない国の薬だし…。まぁそれで逆に効くってこともあるし、試してみる価値はあるわね。」
それを聞いたイルは再びアレンの目に手を伸ばした。
レイもギルクも緊張したようにそれを見守っている。
「アレン、やってみるよ?」
「…うん」
アレンは瞼を下ろしてイルに答えた。
イルはそっと手を翳す。
「《治癒魔法》」
そう囁くと、小さめの綺麗な手に水色の光が灯った。