レヴィオルストーリー2

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「すみません、待たせてしまって」

会議室に入るなり、アレンはそう言って頭を下げた。

そんなアレンに会議室の丸テーブルを囲むルティ、ミュリエル、オージャスは優しい笑みを向ける。


しかしアレンにはそれは確認できなかった。


「いや、いいさ。緊急会議って、何かあったのか?」

「うん…ちょっと。後々面倒なことになりそうなんだ」


ルティの言葉に答えたアレンはレイに椅子まで連れてってもらい、腰かける。


その隣の席にレイが座り、逆方向のアレンの隣にはギルクが腰掛け、イルはそのギルクの隣に同じように座った。



「面倒なこと??」

ミュリエルが首を傾げ、金色の瞳をアレンに向ける。


「…ダルヌク国のことで。今日、ブエノル首相が来てたんだけど…」


向けられた目を見ずに、アレンはさっきの出来事を話した。


ココアに入れられた薬のことや、ダルヌク国がレヴィオル国を狙っていることは言わなかったが。



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